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嘘日記① 五割版 侵入者



 寝る前になると
 窓のすぐ外くらいからシャラシャラという音がする
 金属の楽器のようだけど それは間違いなく足音だとわたしにはわかっている

 わたしが目をつぶると
 足音は少しずつ近づいてくる
 壁をすり抜けて
 わたしの部屋の上の方を歩いている
 わたしは恐ろしいので目を閉じている
 これは悪夢で 朝、目が覚めて、二時間くらいたったらもう今の恐怖のことなんて覚えていないはずだと
 わたしは思う
 しかしたった一瞬の間に
 その気配はわたしのベッドの端にまできて
 静かにすわっていた
 わたしはゆっくり目を開けた
 灰色の透けた人影が座っていた
 スーツを着ている 小太りの中年のサラリーマンだった
 肩を落としている
 その透けた男は
 わたしの部屋にやってきたのに、どこにいるかなどどうでもよく、
 わたしの存在に気付いてもいないようだった
 ただとても疲れて休んでいるように見えた
 わたしは足音のことを思い出した
 男のどこにも金属などついていないように思った
 そもそも男はなんなのか
 幽霊を見たことはないが 幽霊ではない気がした
 生霊?生霊が?なぜ見知らぬわたしのところに?
 男の色はどんどん薄くなってそのまま見えなくなった
 見えなくなっただけで、
 まだベッドの端に座って、落ち込んでいる気がした
 
 わたしもそのまま眠りについた
 昼には全部忘れていた

 

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2014.01.21 | | コメント(2) | トラックバック(0) | 嘘日記

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